30周年おめでとうございます
兵庫県立須磨友が丘高等学校創立30周年記念誌 2012年11月
平成5年4月1日、校門を入り、ピロティの階段に差しかかったとき、私は、「こんにちは」という明るい、大きな声で迎えられました。それは昇降口の近くで腹筋運動をしていた男子生徒からの挨拶でした。この一声から、友高生の明るさ、礼儀正しさと、積極性を感じ取りました。
こうして私の4年間の友高生活が始まりました。
在任中の一番の出来事は、平成7年1月17日午前5時46分に発生した阪神淡路大震災でした。幸いにも生徒諸君、教職員共々大きな怪我もなかったものの生徒諸君のうち、家屋の全焼・倒壊58名、損傷94名、また、家族を失った者8名という甚大な被害を被りました。
震災当日から出勤可能な教職員は交通通信手段が途絶えた中、手分けして避難所を回ったりして生徒諸君の消息把握に努めました。
授業再開に向けた過程の中では、職員会の記録を黒板に残し、次々と書き加えていくことによって、前の会に出席できていなくても流れを把握し、職員間で情報を共有できるようにしたことなどを思い出します。
在任中、「友高通信」や「育友会報」に校訓を引き合いに出して、友と一緒に「知・考・行」すなわち「知る・考える・やる」ことを説きました。このことは現在でも必要なことだと考えています。
「学校にて」は、私（小田桐 一良）が 兵庫県立須磨友が丘高等学校に勤務していたとき、「友高通信」「育友会報」などを通じて生徒諸君に語り掛けてきたことを集めたものです。
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