編集：1999年5月23日 兵庫県ユースホステル協会「ユースホステル活動のしおり」 第4章§1
第4章 グループ活動
§1 ＨＹＨのグループ活動
兵庫県のユース・ホステル協会の特徴は、他の府県の協会に比べてグループ活動が盛んで、しかもグループ活動は単に固定されたグループ員の間だけでなく、広く一般のホステラーに働きかけている点である。
このグループ活動はユース・ホステルをあまり知らない人達が、ホステリングの仕方やマナーを身につける絶好の機会を提供してユース・ホステル運動の普及啓蒙に大きな役割を果たしている。
ホステリングの同好者が集まってグループを作り、ホステリング活動をするのは自由であって何の制限も受けるものではない。
しかし兵庫県では「協会に登録されたグループ」は単に自分達の活動をするだけでなく、正しい活動を広げるための組織的活動にたずさわるグループのことで、グループ員以外にも呼びかけて正しいユース・ホステル活動を伝える役目を持っている。
地域の広い兵庫県下の各地でユース・ホステルの運動を啓蒙普及させ、これからのＨＹＨを発展させるためには各地域のグループの活動に期待するところが大きい。
ユース・ホステルの運動は個人個人がホステリングを通じて成長していくことを念願したものであるがグループに入って活動をすることは個人が成長する過程で次のような意義を持っている。
グループ活動の内容はユース・ホステルを通じて集まったグループであるから、その活動の中心となるのはホステリングとそのための準備活動であることはいうまでもない。
週休2日制が話題になり、大きな企業などではそろそろとり入れられようになってきたが、まだまだ誰もが充分に休暇をとることが出来ないのが現状である。そのために活動の一部に日帰りハイキングなどもとり入れねばならないが、その場合にもホステルで得られるような人と人の交流のできるような配慮が必要である。
グループのリーダーのユース・ホステルに対する理解度と活動の経験の多少によってグループの活動の方向に違いが生じるが、さまざまの機会（グループ協議会・実行委員会・ゼミナール・講習会等）を通じてリーダー同志の交流をはかり、討論の中から共通の目標であるユース・ホステルの普及と啓蒙，グループ自身の向上をはかるように努力してほしい。
グループの活動をするとき、次の2点に特に注意してほしい。
1 グループの殻に閉じこもらないこと。 限られた人数のグループ員の間で仲間意識が強すぎるとつい自分達だけで行動しがちであるが、一般のホステラーにも絶えず呼びかけて、仲間と共に活動をすすめてほしい。 これは一般のホステラーにとってホステリング活動に参加する糸口となるだけでなく、グループ自身にも刺激となりグループの発展にもつながっている。
2 HYH協会との連絡を密接に。 グループはメンバーの自主的、自発的、自然的な運営によって活動するのであるが、ユース・ホステル運動の普及と発展という任務を持っていることは上に述べた通りである。
活動はこの点からみればグループ独自の活動の他に全県的な立場での活動も行なわなければならない。HYHのA行事（第2章 §4 参照）なども考慮に入れてグループの計画をたてなければならない。そのためには年4回の実行委員会への出席や手紙による連絡が必要である。
一般ホステラーの参加を募る場合にはその計画が適当であるか、安全なものなのかを企画委員会で検討したのちJYH新聞兵庫版（HYHニュース）に発表するので計画書（参考資料 1 参照）を提出しなければならない。
グループの行事の途中で事故が生じた場合や社会的な問題を起こした時、協会の責任を問われることがある。すなわちグループは独自で活動しているように見えるが、社会的にはＹＨ協会の行なっている行動と受取られ、評価されていることを忘れてはならない。
日本ユース・ホステル協会ではグループ活動に対して、グループ取扱方針を定めて指導している。（参考資料 4 参照）
「ＨＹＨ活動の手引き」は、昭和48(1973)年に私（小田桐 一良）が
所属していた兵庫県ユースホステル協会で作成したものです。